島根県松江市の美保関町で毎年12月3日に行われる諸手船神事(もろたぶねしんじ)。「ヤー、ヤー」の掛け声とともに、櫂(かい)で水をかきながら船を漕ぎすすめ、互いに水をかけあいます。この祭りは、国譲りを迫られた大国主命が、息子で美保神社の祭神・事代主の意向を確認するために使者をおくったという『国譲り神話』の一場面を再現しています。江戸時代中ごろから数百年続く祭を守り伝える美保関の人々を紹介します。