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かまれると強いかゆみが… 人の服の中に入る”スケベ虫”の駆除に大型ドローンを活用 去年より石灰散布の面積を拡大 鳥取県米子市

鳥取県米子市の弓浜地区を中心とした地域では、毎年夏が近づくと”スケベ虫”ともいわれているある害虫に悩まされています。そんな害虫を駆除するために、4月18日からドローンを使った作業が始まりました。 害虫駆除のため鳥取県米子市彦名町の空を飛ぶのは、横2メートル・高さ1メートルの大型ドローン。鳥取県米子市で4月18日からこのドローンを活用して住民を悩ますある害虫の駆除作業が始まりました。 その害虫とは「ヌカカ」。体長1ミリ程度のハエの仲間で、毎年6月ごろに発生のピークを迎えます。主に弓浜地区を中心に被害が出ていて、かまれると強いかゆみをもたらす厄介者。人の服の中に入る独特な動きから”スケベ虫”との異名もあります。 ヌカカの発生源は主に荒廃した農地。土壌をアルカリ性にする石灰の散布によって、ヌカカの幼虫駆除に効果があることがわかっています。鳥取県米子市は2022年から土地所有者や自治会に対して石灰散布の費用を補助していて、今年は去年より7ヘクタール広い、23ヘクタールで実施する計画です。そのうち去年から本格運用するドローンによる石灰散布は、今年は去年の約7倍となる14ヘクタールで行う予定で、年々散布面積が拡大しています。 彦名9区の1自治会 信田慶二 会長 「(ヌカカは)夕方とか昼間に散歩すると白いTシャツに20から30匹は。小さいですから背中とかに入ってきます。特に小さい子どもに被害が出ています。だんだん(ヌカカが)少なくなると思うのでこうやってもらうとありがたい」 米子市環境政策課 宮脇孝志さん 「(石灰散布は)今まで何時間かかっていたので、ドローンだと30分で終わり、効率良く撒けることで、地元の負担も軽減されています。引き続きこのドローンの有用性を伝えていって、散布面積が広がっていくように進めていきたいと思っています」 このドローンによる駆除作業は、4月20日まで行われ、その成果が期待されますが、その一方でヌカカが繁殖する一つの要因になっている耕作放棄地などの減少対策も求められます。

18:08